創造 (Creation)

研究計画書は大学院入試での合格の第一歩です.研究計画書の書き方について簡単に書きましたので,次のステップに沿って研究計画書を書いてみて下さい.研究計画書の他に,研究希望書や論文作成計画書などがあります.

研究計画書作成ステップ

文章添削はRad. Tec. Lab.で「申込メール」にて受付いたします.MS Wordで作成した原稿を添付して送ってください.


研究計画書

1. 研究計画書を書く目的

1. 1 書類審査通過のため

研究計画書は本来研究を遂行するためになくてはならないものなのですが,もちろん頭の中に書かれることもありますし,紙の上にかかれることもありますし,現在ではパソコンの中にあるのかも知れません.しかし,ここで言う研究計画書とは大学院を受験するときの提出書類の一部であると同時に,合否を決定する大事な書類でもあります.ですから,第一次審査でもある書類審査を通過させる書き方をしなければなりません.

研究計画書は何をどのように研究していくかを示す研究計画と,それに対する意欲を示すためのものであり,この研究計画書のできが,入試の合否を決定するといっても過言ではないと思います.書類審査で不合格になった場合,ほぼ確実にこの研究計画書の不備によると考えても間違いは無いと思います.

それではどのような対策を取っておく必要があるのでしょうか?
先ず,受験する専攻あるいは研究科との関連性を持たせることが肝心です.つまり,希望する研究分野と研究内容画の一致度を調べることになりますので,この対策を採っておきましょう.

1. 2 研究内容の審査のため

次は内容について説明いたします.大学院が研究計画書を提出させるのは,研究分野および研究内容について持っている知識について調べること,と考えられます.そのため,研究計画書は知識の羅列,論文や新聞記事からの引き写しや剽窃であれば,間違いなく不合格となります.

自分の研究のテーマとコンセプトとを明確にし,考えを論理的に記述しておく必要があります.一般的には「研究題目(テーマ,表題)」,「目的」,「方法」,「結果予測」,「進捗状況」が主な項目ですが,これに「研究の意義」,「参考文献」等を記載する場合もあります.また,「これまでの研究結果」を書く場合があります.これは別葉になる場合もあります.

話は変わりますが,研究計画書は受験する大学院によってその文字数が大きく異なります.たった10,00文字以内で書く場合から,文字数に制限なく,A4のページ数で決めているところもあります.それゆえ,制限に対応した書き方が重要となります.文字数制限オーバーは禁物です.不足の場合も,大学院を目指すのですから5文字以内になるように心がけましょう.

書類審査がOKであっても,面接あるいはプレゼンテーションにおいてほぼ確実に研究計画書の内容が質問にあがってきます.そのため,合格に一歩近づくためにも,研究計画書は入念に,そして中身の濃いものに仕上げる必要があります.

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2 研究内容と研究室

実は大学院の研究科名,専攻名だけでは教員の研究内容が見えてきません.先ず研究室の研究内容の傾向をWebページや,これまでの投稿論文で調べることが一歩となります.最も簡単に調べられるのは大学院の研究室紹介のWebページになると思います.最低限,ページを訪ねて研究室の雰囲気を含めて調べておきましょう.

研究室によっては,研究室の研究内容と少々離れていてもOKの場合も有りますし,難しい場合もあります.いずれにしても受験生と教員の個別な係わりとなります.これを判断するのは,現在の学生の研究内容になります.学部生,院生,あるいは社会人院生の研究内容を知ることですし,特に社会人院生の研究内容を知ることができれば,自分の研究内容画研究室に受け入れてもらえるかが判断できます.

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3 研究計画書の役割

研究計画書を見ると,受験者の研究に対する心構えや,研究遂行能力の一面が見えます.研究指導教員は受験者の研究に対する能力をこの研究計画書で判断するわけです.能力の高いのは何の問題もないわけですが,能力が不足している場合,どの部分がどの程度不足しており,大学院の課程の中でその能力が補えるかを見ています.

もうひとつは,遂行した研究を論文にまとめる力を見ます.この能力も上述した研究遂行能力と同様に,課程の中でその能力が補えるかをも見ます.しかしながら,実際,これらのことを研究計画書にて判断するのは,非常に困難な場合が多々あります.というより,全く困難ですし,個人の能力の未来のことは判断できないということになります.

結局のところ,本人にやる気が問われることになりますので,それがあるかどうかが研究計画書ににじみ出ている必要がある訳です.

3. 1 修士論文を書く力

中でも研究遂行能力は学生が自己の力で研究を行い,論文まで仕上げる能力の有無をみるわけで,これは文章力を見ればおおよそ検討がつきます.文法であるとか,論理性や文章の流れ,また,読みやすさ等からおおよその判断が可能です.

参考文献に受験者が筆頭著者で書かれている論文があるならば,これは論文にまとめることは,十分可能であると判断できるわけです.少なくとも適切な指導があれば修士論文が書けると判断できます.

3. 2 博士論文は自分で書けるか

博士の場合は修士課程が終了している.または,同等の能力があると判断することが始まりです.博士論文の場合は英語で書く場合が多く有りますので,英語能力も判断されるわけです.英語の試験というものもある場合も有りますが,研究計画書の中で判断することも可能です.それは,参考文献に受験者が筆頭著者で書かれていて,それが欧文で書かれている論文があるならば,これは論文にまとめることは,十分可能であると判断できるわけです.

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4 研究の範囲(大きさ)

4. 1 研究題材の大きさは適当か
大学院への進学を希望される方は,大きな希望と夢,あるいは使命感を持っておられる方が大半です.それ故に,どうしても研究の目的が大きなものになってしまう傾向があります.例えば社会に変革を興すような研究をしたいとか,何とかの賞を受賞するような研究をしたいというような気持ちを持っておられる方がおられます.

この場合,壮大な研究計画になってしまい,修士の課程や博士の課程では時間が不足してしまい,結局のところ達成できないことになってしまいます.そのため,目的とする課程の時間内で終われるような研究課題の大きさにする必要があります.

もうひとつの方向性は,大志を持っておられるのですが,何を研究の目的にするのが良いのか判断に迷っている方々がおられます.この場合,実験や研究が少しの時間で終わってしまい,論文としたときに全く書くことが無い,という状態になってしまっても困ります.

この研究題材の大きさは自分ではなかなか判断できないものです.研究をされてきた方に尋ねるのが最も良い方法かと思います.

4. 2 修士の場合4年以内で完成するか

修士課程では,最低1年(1年の短縮が可能です.)から,最長4年までの間に修士論文に関する研究ができ,修士論文を完成できるかを見ます.

修士課程の学生は,学部で卒業論文(学士論文)を書いた経験があることが前提であると理解されます.学士論文はほとんどの場合,研究課題から研究方法,論文の書き方まで,教員が手取り足取りで作っていくと考えても,ほぼ間違いは無いと思います.

そのため修士課程では,上記の段階はすでに終了していると考えます.つまり,個々の学生がある程度のサジェスチョンを与えれば研究が遂行でき,論文まで完成できるのが理想であると考えるわけです.

そのため,限りなく修士課程2年目の夏ぐらいには修士論文が草稿できているのが理想であるといえます.この時間配分に沿って実験や調査が終了する程度の大きさの研究である必要があるわけです.

期間が延長可能な場合であれば,その延長する期間で研究が修士論文を含めて終了できる範囲であるかが合格の境となる可能性があります.

4. 3 博士の場合6年以内で可能か

博士後期課程では,最低2年(1年の短縮が可能です.)から,最長6年までの間に博士論文に関する研究ができ,博士論文を完成できるかを見ます.

博士論文は修士論文とは一寸考え方を異にする必要があります.修士号を持たれている方々に博士課程への進学,あるいは編入学の研究計画作成についてここで述べる必要は全くないとは思いますが,修士課程進学に比べて相当大きな研究課題が必要となります.

しかも研究あるいは調査の速度も修士課程と比較にならないぐらい進行が早いと考えていただいて良いと思います.

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5 これまでの研究結果

研究業績が有り,特に提出する研究計画書にかかわる研究がある場合は,それについて記載します.

修士課程で研究する内容であっても,現在進行中の研究で有るならば,何処まで研究が進んでいるのか,その進捗状況を書くようにするのが良いと思います.

まだ論文等に書かれていなく,公開していないようなデータがある場合,前項で書いた課程でかかる期間の中に含めることも可能と考えます.

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6 研究計画書の書き方

研究計画書に各内容としては下記に示すように, 1 表題,2 研究の背景,3 目的,4 方法,5 結果予測,6 研究の意義,7 進捗状況,8 参考文献,9 スライドの作成,というような項目になります.普通より多いように感じられると思いますが,これから1項目ずつ説明をしていきます.

研究計画書全体を通して大切なことを書いておきます.それは文字数とかの規定がある場合,その規定を守る必要があるということです.文字数をオーバーすることは避けなければなりません.それと10文字以上少なくなるのも避けたほうが良いです.

文字数をきっちり書くには,先ず,できるだけ多く書き,そこからエッセンスのみを残し,他を削除して文字数を合わせます.

6. 1 表題

書類審査では,先ず,題目を見ることになりますが,「これは?」と思えるような極端な物や,奇抜な題目をつけるのは推薦できません.しかし,あまりにも一般的な物も推薦できません.というのも研究とはオリジナリティーが必要なのですから,そのオリジナリティーを表に出した題目の書き方が良いと思います.

論文を書く場合も同じですが,オリジナリティーのある研究をするには,日ごろからいかに関係する分野の論文を読んでいるか?いかに下調べをしているかが,影響してきます.表題がすばらしく思えるようなものであっても,すでに誰かが研究を終了したような物であっては,実際には研究ができないということになってしまいます.

6. 2 研究の背景

研究を進めるには,先ず現状を知る必要が有ります.現状を知ることによって,新たな展開を進めることができます.これが,研究の下調べでもありますし,後述する参考文献の選択にも通じることになります.

ここで現状の問題点を明確にしておくと,次の目的が簡単に決定でき,そこから,表題の決定にフィードバックすることもできます.

6. 3 目的

目の前にある目的より一段上位の目的を考えてください.「ある問題」を解決するのが目的である場合,その問題を解決するために「ある実験」をするとしましょう.研究計画書に書かれ,よく目にする不明瞭な目的とは「ある実験をすること」になってしまっていることです.つまり,研究の目的が入れ替わってしまうということです.研究計画書に書く研究の目的とは「何のため」に「ある問題」を解決するのか?ということです.

6. 4 方法

脳に記憶させた方法は,客観性がなく,人に説明できないことになってしまいます.最後の項でも述べますが,面接やプレゼンテーションで,説明する必要がありますので,誰でも読めば分かる程度にまで掘り下げて,文章化しておく必要が有ります.この部分は思ったより多く記載することがあります.できたら,読んだ人が実験できる程度にまで掘り下げておきましょう.そうすると次の結果の予測も明瞭になると思います.

6. 5 結果予測

ある程度の結果を予測せず,闇雲に研究を進めるのは暗礁に乗ってしまうことになります.論理的に考えたときに,ある仮定を提案して,実行したときに予測できる結果というものが有ります.その結果が全く異なる方向を向いていたのでは,何のために研究計画書を書くのか分からなくなります.試行錯誤は「最後はこうなってほしい」という仮定と結果予測があって初めてできることです.

6. 6 研究の意義

研究計画書に研究の意義を記する場合と,記載しない場合があります.違いは文字数の制限と考えておいて良いと思いますが,私の意見では短くとも記載するのが良いと思います.

意義も目的を含むことになりますが,より大きな目的と考えると書きやすいと思います.研究計画書に書いた研究の目的であった「何のため」に「ある問題」を解決するのか?それが社会にどのような貢献をするのか?研究計画書に書いた研究の目的よりもう一段高い目的を意義としてください.

6. 7 進捗状況

研究計画書に書いた研究が現在何処まで進んでいるのか,その進捗状況を書きます.文献を読んで,下調べをしただけなのか,それとも実験あるいは調査の一部を終了し,データ収集は終了しているのか?ということを記載し,研究全体の何%まで終わっていて,残りの研究あるいは調査が修士あるいは博士課程で修了する見込みについて明らかにします.

6. 8 参考文献

参考文献は研究計画書に記載する場合としない場合があります.研究の意義と同じで違いは文字数の制限と考えておいて良いと思います.研究の背景を裏付けるための参考文献が主となりますので,うまく研究の背景を記載すると,記載する必要がありません.

6. 9 スライドの作成

プレゼンテーション用にスライドを作っておきましょう.プレゼンテーションの時間はさまざまで,15分程度から30分,あるいは60分の場合もあるようです.それぞれの制限時間に合わせてスライドを作っておきましょう.そのためには,提出する研究計画書より,内容をより詳細なものにした研究計画書が必要になります.

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7 二つの研究計画書

なぜ,研究計画書が二つ要るのでしょうか?一つは,大学院に提出する書類の一つで,大学院入試に受かるために書く研究計画書です.もう一つも大学院に受かるためのものですが,書類として提出するのではなく,受験するあなたが使う研究計画書です.

7. 1 審査用の計画書

こちらはこのWebページの主題となっているもので,大学院合格に一歩でも近づくものです.そのため,書式や長さ,あるいは規定に合致しているかとか,結構細かい規制がある書類です.それと,内容は単にあなたがしたい研究の内容を書くだけではなく,専攻あるいは研究室に合致した内容にまとめなければなりません.

7. 2 面接用の計画書(自分用)

上記とは全く異なり,自分用の研究計画書は次に述べる面接やプレゼンテーションのために前もって作成しておく研究計画書をさします.これは指導教員や面接時に見せるものではなく,自分自身が理解できたらよいというものです.提出する分とは異なり,書式も文字数も自由ですから,できるだけたくさん書いておくのが良いと思います.

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8 研究計画書と面接

この場合の面接は面接官複数と受験生が対面して質問を受ける形になる場合が多いと思います.一般的なことを聞かれた後,研究計画書についての質問に移ることが多いと思います.研究計画書の一部について具体的に聞かれることもありますし,抽象的にオリジナリティーは何かを聞かれることもあります.提出した研究計画書に書かれていない内容についても問われることが多々ありますので,面接用に作っておくのが良いと思います.

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9 研究計画書とプレゼンテーション

一種の面接と考えられます.ただ面接と異なることは,実際に点数をつける面接官は多くはいないと思いますが,プレゼンテーションを聴く人数は,選考全員の場合も有り,20人を超える場合もありますので,一寸注意が必要です.

スライドやOHPを利用することがほとんどだと思いますので,自分用に作った研究計画書をまとめて,作成しておく必要があります.あなたの話すペースにもよりますが,スライド一枚にどの程度の時間をかけるのか?どのように作成しておくのが良いのか?検討しておく必要があります.それに,全体の時間配分についても検討する必要があります.

プレゼンテーションは個人面接と違って,設定された時間一杯をうまく使うことが得点につながってきます.

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研究計画書の書き方(例)をつけておきます.お役に立てばよいのですが?
連絡先: Rad. Tec. Lab.

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